人権意識の欠如とパワハラ・権力主義の横行

  一見、妙齢の華麗な女性達。だが見方を変えれば、今にもむき出しになりそうな太腿が連想され、見世物としか言いようのない無残なスチュワーデス達の艶姿である。テレビを見ていて唖然としたこのニュース、産経新聞を借りて紹介すると…



  航空会社スカイマーク(東京)が新機種就航に伴って導入する女性客室乗務員(CA)の膝上約15センチのミニスカートの制服が波紋を広げている。監督官庁の国土交通省は保安業務の遂行面から関心を寄せ、厚生労働省もセクハラ誘発の可能性に注目する。「行き過ぎた“おもてなし”」(他社幹部)などの批判が相次ぐ中、5月末の就航に合わせた「ミニスカCA」は“離陸”できるのか。(2014.3.22)

  同社の西久保慎一社長は批判が出ている制服のデザインについて、「若々しさや元気さを出したかった。無理に着せることはなく、希望するCAを選んでいる」と話し、ご満悦の様子。しかし、もし、社の意向やあり方に抗してこの制服の着用を拒む者が出た場合、果たして彼女は無事でいられるだろうか。その後、それこそ社長周辺からのセクハラ・パワハラなどを受け、会社に長くとどまることはできなくなるのではないか…。組織上層部の偏見と専横。私の周囲にもこうした時代の一つの事件が起き、それを取り上げたのが前回の「いじめ、パワハラ化する大学中枢」であった。
 それにしても、恐ろしいほど、人権意識の欠如とそれに基づくパワハラ・権力主義の横行する時代になった。過日、籾井勝人NHK会長がNHKの理事全員に「白紙辞表」を提出させた「白紙辞表強要」事件はその象徴であろう。この人は、日本軍の慰安婦関連妄言で波紋を起こした舌の根も乾かぬうちにこたびの行動を起こし、国会で問われて最初は「人事問題については回答しない」と突っぱねていたが、さらなる追及には「一般社会ではよくあること」と昂然と言い放った。私たち普通の人間の感覚とは実に異なる。
 長きにわたって続いた腐敗・自民党支配を終わらせた国民力。しかし、後を継がせてもらった民主党の学芸会的政治劇のおかげで消去法的に自民党が復活。過去の経験から今度ばかりはいろいろ反省と内省のある政府・与党を作るかに思えたが、「秘密保護法案」や「憲法改正」そのほか、むしろ(力を握って)以前にも増して勝手気ままな独走が見え始めている。
 力を持った者や組織が、勝てば官軍のおごった意識で勝手気ままに権力化し、専横化するのは世の常、人の常ではあるが、それにしても、昨今、上でも下でも、あちらでもこちらでも、権力主義の横行が目に余る。随所での、国民力の復活。私たち一人一人が、国家未来のために、それが大であれ小であれ、悪や権力主義を許さぬ気概を持たねばならない時代だといえよう。
スポンサーサイト

いじめ、パワハラ化する大学中枢―都留文科大学の教授停職処分に見る

  国の方針に基づき、国公立の大学が次々法人化されていった。理事会が設けられ、学長の権能が強化される一方、教授会の権限が弱められた。ある意味、こうした‘改革’が大学のよりよき発展を目指すものであることは間違いないものとしても、なにごとも功罪は相半ばするもの、学長を含む理事会を柱に大学中枢が権力化して教員の教育・研究活動を様々な面で制約するなど、様々な弊害が惹起することは当初から予想されることではあった。その懸念を証明する出来事が、私がかつて在職していた大学(都留文科大学)でも、あるまじき事件として発生した。
  一昨年(2012年)の6月、ネット上で下記のような記事を見て驚いた。

「都留文科大(都留市)は28日、同大の文学部初等教育学科の男性教授(65)が20代の女子学生にセクシュアルハラスメントなどの行為をしたとして、この教授を29日付で停職1カ月間の懲戒処分とすると発表した。同大によると、教授は昨年6月ごろ、学生が体育の授業を2回欠席したことを受けて研究室に呼び出し、「授業に出席しないと単位は出ない」「卒業できない」などと話した上で、デートに誘うなどしたという。更に、別の20代の女子学生には昨年6月、体育の授業で体調不良を訴えていたにもかかわらず、見学するよう指示。学生が具合が悪くなったため帰ろうとすると、「単位をやらない」など言って精神的な圧力をかけるアカデミックハラスメントを行ったという。いずれの学生も昨年6~7月に同大の人権委員会に相談し、ハラスメント調査委員会が調査していた。調査結果を受けて、今年4月から教授が授業を受け持たないようにしていた。教授はいずれの発言も否定している。同大の西室陽一理事長は「教育を行う立場にある者としてあるまじき行為。今回のような事態が発生しないよう全力で取り組む」とコメントを出した。」(毎日新聞)

 氏名・年齢の記載は無くても、当該者が誰かはすぐに分かった。私が在職していた頃にも、権力的志向の強い向きから何かと不当に取り沙汰されていた体育系教授である。さっそく電話で確かめてみたところ、“事件”は学生に対する教授の教育的指導を真逆に意味づけ、セクハラ・アカハラのレッテル貼りした悪質なでっち上げ事件であると確信された。それからほぼ半年、定年退職を間近に控えた昨年1月、教授は停職処分の無効確認と慰謝料など約570万円の損害賠償を求める訴えを甲府地裁に起こした。これもまた、ネット上で知ったのであったが、改めて聞けば、授業・講義が剥奪される屈辱のなかで、学長からは退職願を出してはどうかと打診され、副学長からは、学生たちの強い要望に応えて行った柔道の自主指導を授業権限なしとして止めさせられる等、“冤罪”処分に耐える身の堪忍袋の緒が切れた末の提訴であった。
 不当な処分に耐えていた身に、脅迫・強要罪にもあたる非道な仕打ちである。“権力者”達のなんたる“パワハラ行為”。ちょうど主宰する教育・文芸同人誌「琅」25号の編集を終えた直後だった。義憤に駆られて思わず筆が走り、私は、以下の文章を枕に、いじめ・パワハラ時代を憂える後書きを書いた。

続きを読む

最新コメント

プロフィール

宗内 敦(カラーピラミッド)

Author:宗内 敦(カラーピラミッド)
教育・文芸同人誌『琅』発行人
「書肆彩光」代表者
日本教育心理学会会員
日本ペンクラブ会員
”下記の著、拍手・コメントを頂戴した方に贈呈いたしたく。ご希望あれば、ご連絡下さい。”
 ☆『二言、三言、世迷い言』(書肆彩光 1012)
 

最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ブロとも一覧
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR