拝啓、政治家諸君殿。一致団結とは、大義のためにまとまることです。

 前原外務大臣が辞任した。禁止されている外国人からの献金問題の責任を取ってのことと聞くが、まことにもって情けない。今、日本は、戦後史上極大に多難な国際的な政治・経済問題を抱えている。このようなとき、ころころと首相が代わり、大臣が替わって良いものか。とりわけ、外務大臣の責務は重大を極めている。後押し国のアメリカは愕然とし、領土問題で日本を圧迫する中国・ロシアはきっとほくそ笑んでいるに違いない。
 昨今、一致団結という言葉が馬鹿の一つ覚えのようにあちこちに蔓延し、政治の世界においてもまたしかり。が、かれらは一体、一致団結の意味を知っているのだろうか。真の一致団結とは、小義をもってまとまることではなく、大義をもって、目的達成のために滅私奉公すること。一例を挙げれば、江戸幕府倒壊をなした薩長連合であり、その連続線上にある、薩長土肥出身者らによる明治維新政府であろう。薩長土肥の藩閥出身者たちは、その後藩閥闘争に明け暮れることはあったが、我が日本国を、欧米諸国と肩を並べる国にするという大義の下には水面下ではよくまとまり、ついには江戸幕府が結んだ不平等条約なども廃して、周知のごとく、日本国をして世界の一流国への道を拓いた。
 翻って、眼下の政治屋諸君の有り様はどうだ。小さな派閥、小さな政党の保存と我が身の保身という小義のためにのみ結束し、国を忘れ、国民不在の小権力闘争に明け暮れ、ついに我が日本をGDP3位におとしめ、目下ますます凋落の道を突き進ませている。こんな折、外務大臣辞職とは何事ぞ。
 安部元総理大臣が、病気を理由に逃避的辞職をして以来、辞職を迫り、また辞職を行うことが、殆ど罪意識なく安易に行われるようになってきた。今置かれている日本の国際的立場を思えば、これ以上の政治家たちの不団結は許されない。この国難時に、心ある政治家諸氏が「一致団結」の正しい意味と意義を学び取り、たとえば政党・党派を超えて前原大臣の復職を諮るなど、我が国再生の源となる「一致団結」の模範と道しるべを示すこと、夢物語だろうか。
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宗内 敦(カラーピラミッド)

Author:宗内 敦(カラーピラミッド)
教育・文芸同人誌『琅』発行人
「書肆彩光」代表者
日本教育心理学会会員
日本ペンクラブ会員
”下記の著、拍手・コメントを頂戴した方に贈呈いたしたく。ご希望あれば、ご連絡下さい。”
 ☆『二言、三言、世迷い言』(書肆彩光 1012)
 

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