政治家諸君、なでしこジャパンを見倣おう。1×11≠11ではなく、1×11=11+αであることを。

 監督以下、メンバー各人みな金メダルを標榜し、世間もまたそれを期待していた。そのなでしこジャパンが、オリンピック女子サッカー決勝で惜敗した。もちろん熱狂的フアンの一人、わたしもまた無念きわまりないが、世間がこの敗戦を称えこそすれ、非難する者とて居ようはずもないのが麗しい。
 昨年、このなでしこジャパンは、女子サッカーW杯で奇跡的な優勝を成し遂げ、一躍、時代のヒロインとなって、日本国中、いや、世界中に「一致団結力」の真髄を知らしめた。即ち、「1×11≠11」ではなく「1×11=11+α」であることを。その後、一致団結、団結力などの言葉が普遍化し、その結果、世間の厚遇に甘えていたアスリートたちだけでなく、「一致団結」の美徳を忘れていた様々な組織や集団が一体化の理念の許に覚醒し、東北大震災後の日本各地が活性化した。その功績は甚大で、まさに国民栄誉賞にふさわしい。
 此度のオリンピックでも、なでしこジャパンは、固い絆で結ばれ、一戦一戦総力を結集し、死力を尽くして勝ち抜き、実力では数枚上のアメリカチームを苦しめて銀メダルを獲得、改めて「団結力」の華を咲かせた。その他の日本選手、選手団はこのなでしこジャパンを元祖に「団結力」を誇り、例えば、卓球女子団体、フェンシングフルーレ団体、水泳男女メドレーリレー等々、個の力の総和以上の総合力を発揮して、軒並み成績を上げ、久方ぶりのメダルラッシュとは相成った。そうした中で、例こそ挙げないが、一致団結の精神の削がれた集団では、純粋の個人競技においても、多くが普段の力も発揮し得ない無残な結果に終わっている。
 翻って、政治の世界を見てみよう。なでしこジャパンに国民栄誉賞まで授与していながら、この世界、一体なでしこジャパンの業績から何を学んだというのだろう。今に始まったことではないが、民主党を柱に、消費税問題を絡めた政治家諸氏の相も変わらぬ右往左往。到底、国家の命運をゆだねる人たちではない。此度のオリンピックの成績において、団結力を失ったチームや個人が無残な結果に落ちた(あるいはまた誇らしい成績を挙げた)としても、言葉は悪いが、それは所詮、「たかがスポーツ、されどスポーツ」世界の有事にすぎない。私たち、とりわけ貧しく抑圧された弱者の人々にはほとんど関わりのないことである。しかし、政治と政治家の世界が、いつまでたっても「1×11=11+α」ではなく「1×11=11-α」であるなら、厳しい状態が続く内外の政治情勢からして、これは由々しき大事である。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

最新コメント

プロフィール

宗内 敦(カラーピラミッド)

Author:宗内 敦(カラーピラミッド)
教育・文芸同人誌『琅』発行人
「書肆彩光」代表者
日本教育心理学会会員
日本ペンクラブ会員
”下記の著、拍手・コメントを頂戴した方に贈呈いたしたく。ご希望あれば、ご連絡下さい。”
 ☆『二言、三言、世迷い言』(書肆彩光 1012)
 

最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ブロとも一覧
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR