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NHKの体質を垣間見た―「クローズアップ現代:東大紛争45年目の真実、教授たちの告白録」

 大変興味深い「告白録」だった。昨今、政治(権力)主導で安易に大学改革が行われてきているやに思われるが、そうした「大学のあり方」と「そうした大学で学ぶことの意義」などは、あまり議論されていない。この事態は、実はかつての大学紛争時において大学当局者や学生たちが直面した事態よりも、一層深刻な問題である。その意味で、「国家秘密法案」の制定など国(政府)が一層権力化する危惧と過程を感じさせるこの時期に、此度の「告白録」は、改めて大学教育とは何かを根本的に考えさせるまさに天恵の資料とも言うべきまことに貴重なものだった。
 NHKはこの資料に基づき関係諸氏に要所・要点を語らせ、大変興味深く番組を展開させていった。が、スタジオのメインゲスト(麗澤大学 松本健一氏)に資料のもつ現代的意義を語らせる最終場面になって、まさに「NHKのあり方」を露呈した感があった。番組がまだ結論に到達する前に、キャスターが理由を述べることもしないまま、突然、発言中のゲストに向かって頭を下げ「ありがとうございました」と番組を終了させてしまったのだ。その後、天気予報や次番組紹介などの恒例の手続きに入るまでの間、番組とは全く関係のない、妙な児童画?風の絵画をながして格好をつけたが、それはゲストがそれまでのコメントから結論的に資料の意味をまとめて言及することが可能な時間であった。
 ゲストの語ってきた論点が、NHKの求めるものと相容れない内容であったから、また、その論点や内容から、明らかにNHKの求めるものと乖離する結論に向かうと予想されたから、とは思いたくない。しかし、この唐突な終了の仕方には、明らかに、NHKのもつ思想的背景と体質の偏りが垣間見えたと言わざるを得ない。多少飛躍するが、昨今騒ぎを起こしたNHK委員長の「従軍慰安婦問題」についての発言内容などを勘案すると、なにかNHKには、真の人間性を追求する姿勢に欠け、どこか思想的に偏ったものと親近する体質があるように思えてならない。
 貴重な「教授たちの告白録」を見出した功績は認めねばなるまい。しかし、ここで筆者が挙げた二つの事案を自らの「告白録」として、NHKは自ら、「NHKとはいかにあるべきか」を真摯に問い直すべきである。
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No title

三週間ぶりにインターネットが回復し、早速宗内先生のブログを読ませていただきました。東大紛争の真実に迫ろうとしたNHKの番組を私も見ました。警官隊導入とゲバルトの肯定論を展開するのだろうか? まさか、いまどきそんな番組を流すはずは無いが、と思いながら画面から目を離さないで最後まで見ました。教授たちの本音を聴けたのは良かったし、文部省の圧力の大きさを知ったのは、面白くはないけれども「やはり」という感じがしました。しかし真の学問とは何か? 真の大学の自治とは何か? という原点の掘り下げがないまま終わってしまった、一種のやりきれないむなしさだけが残った番組だったな、NHKが持つ限界なのかなと、先生の文を読んで改めて考えさせらているところです。

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プロフィール

宗内 敦(カラーピラミッド)

Author:宗内 敦(カラーピラミッド)
教育・文芸同人誌『琅』発行人
「書肆彩光」代表者
日本教育心理学会会員
日本ペンクラブ会員
”下記の著、拍手・コメントを頂戴した方に贈呈いたしたく。ご希望あれば、ご連絡下さい。”
 ☆『二言、三言、世迷い言』(書肆彩光 1012)
 

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